このブログを読むのにオススメな方
埼玉県で高校受験を考えている中学生の親御さんで、次のような不安を持っている方
・そもそも埼玉県の入試の仕組みはどうなっているの?
・みんなどうやって志望校を決めてるの?
・「自己推薦」って?
2025.04 第二子が高校受験をしたため、情報を追記し内容を更新しました。
夫婦共働きで20年、ゆるわ~くを目指すとみぃずつま、なくわです。
以前、高校受験に関わる費用に関する記事を掲載しました。その後、県外から転居してきた高校受験を控えたお子さんがいる知人に、

埼玉県の入試って複雑…。
私は県外に住んでいたからその仕組みが全然分からないわ…
というお悩み相談を受け、折角だからと簡単にその仕組みを説明してあげたところ、
とても喜んでもらえました。
そこで本記事では、2022年、2025年に自分の子どもの高校受験の時に検討した内容を元に、
どのような仕組みで入試が行われているのか?や、埼玉県独自の仕組み、そして今からやっておくべきことをまとめてみました。
これから受験準備を始めようとしている方に、参考になれば幸いです。
1.内申点って?
内申点とは、通知表に記載された各教科の数値です。通常5段階評価です。
公立高校の入試では、9科目(国語・英語・数学・社会・理科・音楽・美術・保険体育・技術家庭)の全ての数値が対象となり、最小9~45までの点数となり、この点数が当日行われる筆記試験と合わせて合否に影響を及ぼします。(内申点は、調査票という名前に姿を変えて、受験する公立高校に願書を提出する際に一緒に送付します。)
通常1年、2年の時は3学期通じての平均評点(1~5段階)、3年の時は主に1、2学期の平均評点(1~5段階)を通じて評価されますが、1、2年の平均評定をどこまで重視するかは、学校によって異なります。
また、部活動で県大会や関東大会に行っていたり、書道や絵画などで大きな賞を取っている場合、英検や数検、漢検などを取得している場合、上位の級は内申点に追加換算されることもあります。

塾からは、英検・数検・漢検、すべての試験をできるだけ早く受験せよ!と強く言われたにゃ…
2.公立高校の受験日はいつ?
公立高校の筆記試験は年1回。専門学科等は実技試験が追加されます。
2月の最終週の平日に行われることが多く、2024年度は2025年2月26日(水)でした。
例年、9~10月あたりに県から発表されています。
数年前まではCOVID-19の影響で、筆記試験日+追試験の2日間が設定されていました。
※今年度は2026年2月26日(木)に学力試験が実施される予定です。今年度は、調査票におけるクラブ活動等の記載場所が、今までとは異なる場所に移動するらしいです。

2027年度からは面接も復活するみたいにゃし、
今までとは選抜基準が大きく変わりそうだにゃ!
3.公立高校は面接があるの?
今年まではほとんどの高校で面接はありません。
しかし、2027年高校入学(現在中学2年生)から、埼玉県では面接が復活します。
今まで調査票には部活動の記録などが掲載されてきましたが、それらの記述が廃止され、面接の際に受験者自身がアピールする自己評価資料を作成し面接で確認する形式に代わるんだそうです。


当時、面接官の質問は「尊敬する人は誰ですか?」だったにゃ…

なんて答えたの?

当時は、姉ですって答えてたけど、後々、就職試験の面接対策をした時に家族を尊敬する人にするのはタブーだって聞いてがっかりしたにゃ…

でも今は自分とあまりにもかけ離れている人を挙げちゃうと、
会社だとテイカー認定されちゃうらしいよ~
4.「北辰テスト」って?どのくらい重要なの?
埼玉県独自のテストシステムです。
古くは私やおっとの高校時代、なんと40年以上前からあるテストです。
当時は、このテストで算出される偏差値のみで公立高校の合否が決まると言われるほどでしたが、近年そのシステムに偏りがあると指摘があり、内申点と合わせて合否を決める方針に変わりました。
ただ、「北辰テスト」で算出される偏差値が、埼玉県で高校を選定する決め手になるのは間違いなく、この偏差値を元に、行きたい高校を選定する人がほとんどです。
逆に、このテストで合格県内の偏差値を出せば、ほぼほぼ合格すると思ってよいと思います。
実施時期は中学3年生で、4月から翌年1月まで、計8回分実施されており、うち数回は塾や学校で受験することが多いですが、後半になると自力で申込みとなります。


私立高校の自己推薦の判定基準となる北辰テストの偏差値は、一般的には「第3回の(7月以降)」から!
難関私立高校だと、「第5回(9月以降)」からってところもあるにゃ。

運動部で頑張っているお子さんは、大会などで忙しい1~2回目はパスして、
3回目から受けさせても十分間に合うってことか!

そうそう!
最終学年になって受験に焦る気持ちもわかるけど、部活動は部活動、受験は受験でメリハリをつけている子の方が、受験で成功している確率が高い気がするにゃ!
5.学校選択問題とは?
埼玉県内の公立高校のうち、上位20校のみで行われる特別な筆記試験の事です。
なお、他の公立高校と試験の内容が異なる強化は、英語と数学だけです。
もちろん、難易度がその他の公立高校の試験より難しくなります。
なお、上位20校とは、次の高校です。
浦和高等学校/浦和第一女子高等学校/浦和西高等学校/大宮高等学校/
春日部高等学校/川口北高等学校/川越高等学校/川越女子高等学校/
川越南高等学校/熊谷高等学校/熊谷女子高等学校/熊谷西高等学校/
越ヶ谷高等学校/越谷北高等学校/所沢高等学校/所沢北高等学校/
不動岡高等学校/和光国際高等学校/蕨高等学校/さいたま市立浦和高等学校

塾では9月くらいから、上位高校を目指す子たちのために学校選択問題のクラスが開設されて、問題を解かされるらしい…
このクラスって塾では別料金なんだよね~。
6.私立高校を受験するとき、推薦って取った方が良いの?
条件を満たす場合は、推薦を取った方が有利になるケースがあります。
推薦は大きく分けて「単願推薦」と「併願推薦」とがあり、私立高校を第一志望にするか、公立高校を第一志望にするかでその推薦の取り方が異なります。
6-1.私立高校が第一志望の場合
条件を満たせば、「単願推薦」を取ることができます。
「単願推薦」は、公立高校に行かず、私立高校に行くことを確約するという推薦です。
後に記載する併願推薦よりも基準が緩いため、私立一本で受験をしたい人にはお勧めの推薦です。
特に、部活動などで活躍し、試験を受けずに高校に行く場合などはこの推薦を利用する人が多いです。
この場合、学校側から推薦書を出してもらい、志望校に提出し、筆記や実技試験を経て合格となります。(この場合の筆記試験は、よほどのポカをしない限りほぼ合格となります)
6-2.公立高校が第一志望の場合
公立高校は受けるけれど、私立高校を滑り止めとして受けたい場合、条件を満たせば「併願推薦」を取ることができます。
ここからが埼玉独自の考え方で、「自己推薦」という推薦の方法が発動します。
「自己推薦」とは、過去2回分の模試(北辰テスト)の結果と、通知表の内申点(1、2年を含めるか、国語・英語・数学の3教科なのか、は学校によって異なる)を元に、個別相談という過程を踏んで入学を確約する推薦を取るものです。最近はA判定と呼ばれているようです。
大体夏に入る前頃から、各私立高校で個別相談を受け付けます、とHPで案内が始まり、同時に学校説明会も行われることが多いようです。予約は争奪戦のため、6月頃からHPをチェックしておくと良いです。

実際の個別相談では、面接官の人が試験の結果を見て、基準を上回っていたら
「はい、A判定です」って言われるほど、あっさりしたものだったにゃ。

併願推薦を取った時に、「筆記試験で0点取ったらどうなりますか?」と
聞いたら、当日はどんな点数でも合格だと言われましたw
なお、単願と併願とで受験日は異なるパターンがほとんどです。
まとめ(今からやっておくべきこと3つ)
最後に、塾の先生から言われた、中3になったら心がけてください、と言われた3つの内容を紹介します。
①中学3年生の1学期は内申点を取るためには何でもする。
公立高校を第一希望として、私立高校の自己推薦を受ける場合は、中学3年生の内申点は1学期の結果が勝負となります。(夏休み中にA判定をもらう人が多いため)
日ごろから先生に声をかけたり、テスト直しを見せに行ったりと意欲を見せることで評定が上がることがある(らしい)ので、親も保護者会などに積極的に参加して、先生に声をかけに行くべきとのこと。
事実、「教科に対する意欲・態度」というのが内申点を決める要素にもあるので、せめて1学期だけでも積極的に先生にコンタクトを取ってみても損はないと思います。

美術や技術家庭などは、持ち帰りだったら親が手伝ってあげ、子供は期末テストに全力で臨む、というスタイルでもよいとかなんとか・・・(もごもご)
② 私立高校の学校説明会に行く場合は、早めに行動すべし。
学校説明会は6月あたりより始まり、後半はほぼ個別相談(A判定取るため)のみとなります。
気になる私立高校は、HPを早めにチェックして申し込むのがおすすめです。
その際、miraicompassとかいう、埼玉県の私立高校で共通で使っているインターネット出願システムを導入している高校が多いので、事前に登録だけ済ませておくと後の手続きがスムーズです。

学校説明会の予約はコンサートチケット並みの速さでなくなります…
③北辰テストはなるべく受ける。
私立高校の自己推薦では、過去2回分の北辰テストの結果が、学校の基準を上回ることが必須となります。そのために12月まで北辰テストを受ける人もいるとか。
2回分、基準を上回ったら、個別面談に速攻GO!です。

上述した通り、自己推薦対応となる北辰テストの回は、
私立高校によって異なるので注意だにゃ!
ちなみに私の住んでいる街近辺では、私立高校の数は少なく、逆に公立高校の方が多かったので、私立高校の選定にはとても悩みました。
結局、都内の私立高校の方が自宅から近かったり、埼玉県内の私立高校では当たり前のようにある、公立高校合格までに支払う延滞金みたいなのを支払う必要がなかったりするので、滑り止めとしては穴場となりました。

延滞金だけで数万近くかかるから、それが節約できたのは
とってもありがたかったにゃ!
最近の私立高校は、他の高校との差別化にかなり力を入れています。
・大学への進学実績を誇るところ
(高校2年の夏休みまでに全ての教育科目終了、その後の受験対策もばっちり)
・部活動の活動実績を誇るところ
(部活動がハードすぎて進学するコースによっては部活動を禁止されたりする)
・留学実績を誇るところ
(めちゃくちゃ費用はかかるが、G-MARCH程度なら推薦で行けちゃう裏技)
などなど、将来の目標が決まっている子は私立も有力な選択肢になると思います。
勉強を頑張って、奨学金制度などをフル活用すれば、公立とほぼ変わらない費用に押さえられますよ~

魅力的な私立もたくさんあるので、学校説明会などを活用して、実際の現場を見てみることを強くお勧めします
以上、簡単に埼玉県の高校入試の方法についてまとめてみました。
制度が複雑でわかりにくいよ~と悩んでいる方々に、少しでもお役に立てれば幸いです。