私の子供は、アレルギー持ちです。
しかも、フルタイプのアレルギー持ちです。
フルタイプとは、アトピー性皮膚炎→食物アレルギー→小児喘息→慢性鼻炎の
アレルギーマーチをすべて経験したという意味で使っています。
戦歴1.アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、生後すぐに発症しました。
出産した病院では、紙おむつを使っていたのですが、どうやら肌に合わなかったらしく、
退院時には皮膚がただれて真っ赤になり、薄皮が剥けて布が触れるだけで痛がるくらいでした。
退院した直後、家に帰る前に小児科に直行し、その頃からステロイド薬のお世話に。
結局紙おむつを使うと、症状がひどくなることがわかったので、
紙おむつは外出時だけで、おむつはずれまで家でも保育園でも布おむつを使用しました。
皮膚が弱くて、始終体を掻きむしり、夜中も痒くて眠れないので夜泣きがひどく、
初めての育児とあいまって、夜中によく二人で泣いていました。
戦歴2.食物アレルギー
食物アレルギーが発覚したのは生後6か月頃、初めての離乳食の時。
一般的な離乳食の重湯→野菜のゆで汁/ペースト→魚 の初期段階で発覚しました。
発症時は午前10時頃、川魚の「鮎」をペーストにして、小さじ半分食べたくらいの頃。
急に子供がギャーっと泣き始めて、その後くたっと寝てしまいました。
(今思えば、ショック症状ですね。あの時目覚めなかったら・・・と思うとぞっとします)
知識も経験もない新米ママの自分は、その後のんきに自治体で行われる
アレルギー講習会に子供と参加。
その時に講師としていらっしゃった小児科医の先生に相談したところ、 さっと顔色が変わり
「救急車呼んだ方がよかったですね」
「今からでもすぐ小児科に行ってください」
と言われ、あわてて小児科に行き、血液検査をしてもらいました。
結果、IgE(REST)の値も高く、項目別のアレルギー検査も
「ダニ」「ハウスダスト」以外に、
「卵」「ゴマ」「魚(タラ、サケ、マグロ)」の
特異IgEがクラス3程度あり、完全除去の診断を受けました。
当時は食物アレルギーに対しても今ほど事例が少なく、基本は完全除去でした。
そこから完全魚除去の食生活が始まります。
戦歴3.小児喘息
小児喘息は、2歳に発症しました。9~10月の台風の時期に咳が止まらなくなり、
ヒューヒュー言い始めたので主治医に診せたところ、小児喘息の診断を受けました。
ここから毎日の服薬と、毎週末の通院が始まります。
戦歴4.慢性鼻炎
慢性鼻炎は、前から口呼吸で睡眠時に口が開いているのが気になっていたのですが、
小学校高学年で反抗期に入っていたこともあり、なかなか病院に行けず、
中学生の時に意を決して耳鼻科に連れて行ったところ、
あっさり診断されてしましました。
今でも口呼吸を推奨していますが・・・、やっぱり睡眠時は口開いて寝てます。
戦歴5.アレルギーの苦悩
食物アレルギーで魚が食べられないせいなのか、
歯がもろくて子供の歯なのに2本も神経とりました。
ヘルペスの初期感染で歯茎が全部腫れて全部の歯がぐらぐらになったこともありました。
アレルギー物質がなんらかの原因で手に触れ、その手で目をこすったせいで、
目の白目が腫れて膨らみ、眼球から白目だけ飛び出たなんてこともありました。
さらに、夏休みに校内で使用していた殺虫剤に反応し、
顔の右半分が腫れたこともありました。
一番大変だったのは給食。保育園や学校と何度も何度もやりとりをして、
毎月献立表を原材料からチェックし、食べられないものを都度除去しながら
乗り切ってきました。
仕事中に職場から電話がかかってくることも多く、
その度に慌てふためいて現場まで駆けつける、なんてことも日常でした。
新米ママで、アレルギーの事なんて露ほども知らなかった自分。
毎日どんなことが起きるのか何もかもが予測不可能で、赤ちゃんの頃は
「ステロイドってどのくらい使っても大丈夫なんだろうか・・・」
「肌のケアって合ってるのかな?」
「そもそも私の育児って正しいんだろうか?」
専門家や周囲の意見、ネットなどから得られるたくさんの情報に埋もれ、
良さそうな事はなんでもやってみて、結果に一喜一憂する日々。
そのころは毎日がただただ不安でいっぱいでした。
そんな中で迎えた1歳の誕生日は、生きていてくれたことだけでも
涙が止まらないくらい、自分に自信をつけてくれた出来事でした。
保育士を目指したきっかけも、そんな不安と戦いながら育児をしていた
自分のような人へ、少しでも勇気と希望を持ってもらいたいと思ったから。
アレルギーに関しては、語りつくせないくらい色々な経験をしてきたおかげで、
ちょっとやそっとのことじゃ動じないくらいの母親の胆力みたいなのは備わり
大抵の事はなんとかなるか~と楽観的に考えられるようになりました。
やれることを全てやりきって、無事に大きく育った今、
生きるか死ぬかの心配をしていた頃に比べると拍子抜けするくらい楽になり、
あとどれくらい、子供にしてあげることができるのかな、、なんて
育児のカウントダウンが始まってきた気がします。
不安に押しつぶさそうになっていたあの頃の自分を、今、褒めてあげたい。
あなたの子供は、無事に大きくなったよ、と。
昔と比べて食物アレルギーの治療法もずいぶん進化して、
負荷試験が主体となってきたみたいですね~。